腎臓は血液によって運ばれてきた身体の中の老廃物をろ過することによって、尿を作って体外に排出する役割を果たしています。その他には体内における水分量の調節や、血圧の調整、赤血球の生産のためのホルモンの分泌を行っています。腎臓や尿路の部分に異常が発生すると、頻尿になったり、むくみが現れます。初期の場合には無症状の場合も考えられますが、尿検査を受けることによって血尿やタンパク尿であることが発見されます。
尿タンパクとは、尿内に含まれているタンパクのことで、腎臓に障害が発生している場合にはタンパク質が尿細管で再吸収されることなく尿中に漏れ出すことになります。人間ドックによって尿検査を受けることが可能で、異常が認められたときには、尿潜血反応や超音波検査、CT検査などの精密検査を受けることになります。尿潜血反応とは、尿の中に血液が混じっているかどうかを確認する検査となります。尿中に血液が混じっているのは、腎臓や尿管、膀胱のあたりに何らかの異常が発生しているときと考えられますので、尿潜血反応検査によって炎症や腫瘍を発見する手がかりをつかむことができます。
人間ドックでは、腎動脈造影の検査を受けることができます。腎動脈をX線で撮影することによって、腎がんや腎腫瘍などを発見することが可能です。腎臓や後腹膜の超音波検査を人間ドックで受診することも可能で、超音波によって臓器の反射を確認することで腎臓や後腹膜の状態を確認できます。